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小説『夜空ノムコウ』 WEB月間誌「Stella」5周年記念作品

スカイさんが主催されているWEB月間誌「Stella」が、この秋で創刊5周年を迎えられた。
こういう企画を長期にわたって運営していくのは、かなりたいへんなことだと思う。ここまで続けてこられた努力に、頭が下がる思いだ。

私も「Stella」に参加させていただいていて、「あの日、星空の下で」という作品を完結させ、今は「花心一会」という作品を掲載してもらっている。

今回は5周年のお祝い企画で、『夜空』というお題が出された。Stellaは「星」という意味の言葉だし、ぴったりなお題だと思う。
お世話になってきたお礼に、特別な作品を書こうと思った。お題の『夜空』を見たときに思いついたのは、やはり原点に返って「あの日、星空の下で」に関わるお話しようということだった。

本編はすでに完結しているので、番外編というかオムニバスとして書いている「この星空の向こうに」の一作とした。

題して、「この星空の向こうに」Sign04.ボオーテス・ランナウェイスター in 『夜空ノムコウ』

いうまでもなく、SMAPの有名なあの歌へのオマージュである。

サブタイトルの「ボオーテス」は、春の夜空に大きく広がる、うしかい座のこと。
主星のアークトゥルスは、オレンジ色に輝く赤色巨星である。
北斗七星の柄のカーブを延ばしていくと、大きな曲線を描いてアークトゥルスからおとめ座のスピカへ繋がる。これを「春の大曲線」という。
アークトゥルスとスピカは夫婦星とも呼ばれていて、アークトゥルスが夫で、スピカが妻だそうだ。また、アークトゥルスとスピカと、しし座のデネボラを結ぶと、「春の大三角」ができる。夫婦星に三角関係とは、なんとも意味深なことである。
アークトゥルスは、高速で固有運動する星としても知られていて、「ランナウェイ・スター」とも呼ばれている。ハレー彗星の発見者でもあるエドモンド・ハレーの観測でそれが発見され、このままなら約5万年後には、アークトゥルスとスピカは並ぶようにして輝くといわれている。

そして、今回のメインキャストは、本編で賛否両論だったあの人である。あの人がなぜあんなふうになったのかを中心に書いてみた。
そして、あの人に関係する、あんな人やこんな人も出てくる。
単体でもお読みいただけるが、本編を読んでいただいた方には、ニヤリとしていただけるのではないかと期待している。
そして、「あの日、星空の下で」で起きたことのベースというか背景となった、たいへん重要なエピソードでもある。

予定よりかなり字数が嵩んでしまったが、よろしければお楽しみいただきたい。

 『この星空の向こうに -Star Observation Society 2nd Season-』

        konohosi-mv.jpeg

高校生の僕には、同じ学校に通う恋人の少女と親友の少年がいた。幼いころから仲が良かった三人は、揃って天文研究部に入部した。
夜空に広がる星座のように、いつまでも変わらないと信じていた、僕たちの関係。けれど、破綻の予兆はある日唐突に、意外な形で現れた。
その出来事は、「僕」の人生にどのような影響を与えるのか。
それでは、今夜の星空をお楽しみください。

 Sign04.ボオーテス・ランナウェイスター in 『夜空ノムコウ』

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      月刊・Stella(ステルラ)10-11月合併号参加 小説・短編  stella white12
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コメント
1237: by 山西 サキ on 2016/11/03 at 13:32:45 (コメント編集)

あ、「ノルウェイの森」だ。
そしてそれを彷彿とさせるこの展開。
素敵な出だしなんですがこんな破滅的な展開はサキは付いていくことが出来ません。(と言いながら引き込まれるように読んでしまいましたが・・・)
天文部の廃部にこんな物語があったとは・・・。小田先生の語りでも衝撃的な話だったのに、現実はもっと悲惨だったんですね。
この3人は春の大三角をモチーフにされたのかな?
そしてやはり救いがありませんでした。
親の意思で手術を強行することなんか出来るのでしょうか?
心がねじ曲がるような悲壮なストーリーでした。
こういう展開、サキは書けないです。

小田先生の天文部に対する複雑な気持ち。よくわかります。複雑な気持ちで生徒達と向き合ってるんだろうなぁ。
ありすはいいとして、御堂?ちょっと間が空いてストーリーを追い切れないんですが、あの御堂?(妹?)そして弥生ちゃんですか?
これは波乱の予感。良い意味の・・・と捉えたら良いのでしょうか?

このストーリーはこのシリーズを書かれた当初からあった設定なんでしょうか?
緻密で丁寧な作り込みに脱帽です。

1238:Re: タイトルなし by TOM-F@管理人 on 2016/11/04 at 19:42:36 (コメント編集)

≫山西サキさん

コメント、ありがとうございました。

そうなんですよ、おっしゃる通り「ノルウェイの森」をかなり意識して書きました。ヒロインの名前も似てるでしょ。
それともちろん「夜空ノムコウ」も意識しています。

冒頭の描写から物語が進展していくなかでの「落差」は、今回の狙いのひとつでした。「引き込まれた」というお言葉はとても嬉しいですが、たしかに救いのない酷いお話でしたよね。

このエピソードのネタは、本編の執筆前に小田久の人物像を設定する段階で、ほぼ出来上がっていました。なので本編での彼の言動は、すべてこのエピソードによって形成された彼の人生観から発したもの、ということになります。

ご指摘の手術の件は、最低限本人の同意がなければ不可能です、というか犯罪になりますね。たしかに誤解を与える書き方になっています。ちょっと修正を検討します。

久、菜穂子、良平の関係は、ご指摘のとおり春の大三角になぞらえてあります。もう皆さんお気づきだと思いますのでネタバレしますが、本編の智之、詩織、綾乃が夏の大三角、そして最後に出てきた弥生、ありす、萌は冬の大三角です。
弥生はもちろん智之の妹で、弥生、詩織、良平はサウスポー・トリオです(笑)
そして御堂萌は、本編で活躍(笑)した、あの御堂の妹です。アニキはやんちゃくれでしたが、妹は優等生で、破天荒な弥生とありすの間に入って、いろいろ苦労することになります。彼女たちがきっと、この物語に救いと希望を与えてくれるはずです。
いつ書けるかわかりませんが、気長にお待ちくださいね……って、また書く書く詐欺を働いてしまった(笑)

1239:な、なんと by 八少女 夕 on 2016/11/06 at 10:09:18 (コメント編集)

おはようございます。

そうか。あのコダック先生の言動の裏には、そんな過去が。
その痛みを呼び起こす現場に20年ぶりに戻ってきて感じるもの悲しさには胸が締め付けられますし、ああした言動につながったのは、納得です。
それなのに、懲りずに三角関係どころか壮大なハーレムを築いていく若い某天文部員には複雑な想いがあったでしょうね。

この間も、あの方の最終選択の件は聞きそびれたしなあ。

こうなったら、早く続きを書いていただかないと。

テーマが夜空って、TOM-Fさんのためにあるような企画でしたよね。きっとこのシリーズでお書きになると思っていましたが、期待通りというか、それを超えたストーリー展開と、いつもの清冽で美しい描写を堪能させていただきました。

1240:Re: な、なんと by TOM-F@管理人 on 2016/11/09 at 15:33:29 (コメント編集)

>八少女夕さん

返信が遅くなり、すみません。

はい、こういうことになっていました。
強烈な出来事というのは、時間で癒されるようなものではないんだろうな、と思います。あるいは逆に、自分だけが取り残されたような疎外感が、余計に悲しみを募らせてしまうこともあるだろうし。
第二世代たちはもちろんそんな事件は知りませんでしたし、イマドキの子たちなので、ああいう環境でも肉食化しないんですね。そこのところが、先生には理解できない。それもまた「距離」なわけです。

え、あの方の最終選択? 
え~っと、朴念仁の方でしょうか、それとも草食系男子の方でしょうか? そのあたりは、いずれまた(は~い書く書く詐欺)

今回のお題は、思わず力が入りまくりました。力み過ぎてしまったかもしれませんが、楽しんでいただけて良かったです。

コメント、ありがとうございました。

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