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小説『花心一会』 第十三会「その、花の香りに包まれて」

 『花心一会』

 ひとりの客のために、一度きりの花を活ける、「花一会」。その免許皆伝を持つ華道花心流の若き家元と、その客人たちとの交流を描くスイート系ヒーリングノベル。

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     【素材画像】syuni ( Illust AC )

 穏やかに明けたお正月。彩花里は、一年に一度だけ稽古を受けに来る弟子を迎える。
 特別なしつらえと特別な振る舞いでもてなされるその男性は、彩花里にとっても特別な相手だった。

 第十三会 「その、花の香りに包まれて」

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あ~あ、やっちゃった。
これ、反則なんだよなぁ。自己満足のカタマリだよなぁ。もう最終話にしていいですか(激しく意味不明)
今回のお話については、あまり多くを語るのはやめておこうと思います。彩花里にも愛里紗にも、まあいろいろあるということです、はい。
あ、念のために。この作者は、めっちゃ意地悪ですので、ご注意ください。

さて、今回のお花は、梅です。
清少納言が枕草子で『木の花は濃きも薄きも紅梅』と書いていますが、清潔感とともに、そこはかとなく漂う気品のようなものを感じるお花ですよね。
平安時代ごろまでは桜よりも人気があったようで、和歌にも多く詠まれています。有名なのは菅原道真の『東風(こち)吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ』ですが、百人一首の紀貫之『人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける』もよく知られていますね。作中で使った歌は、紀貫之の従兄である紀友則の歌ですが、ちょっと思わせぶりで色っぽくて、なかなかいい感じです。
ちなみに、梅の花言葉は「厳しい美しさ、あでやかさ」だそうです。道真の歌にも、貫之や友則の歌にも、似合いそうな花言葉ですね。
そして梅といえば、花だけでなく実も実用的です。
梅酒に梅干しにと大活躍ですが、梅酢と塩を合わせたものは調味料としても使われていたようです。料理の味加減がいいことを「塩梅(あんばい)がいい」と言いますが、語源はこの梅酢と塩の調味料だとか。文章の塩梅も、良くなればいいんですけどね(遠い目)

以上、どうでもいいお話でした。

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八少女夕さん、すみません。力みすぎて、大暴投になってしまいました。後はよろしく~(^_-)

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コメント
1117:うわ。 by 大海彩洋 on 2016/01/27 at 23:42:42 (コメント編集)

渋いなぁ……ちょっとしみじみと読み入ってしまいました。うん、さすがTOM-Fさんの世界だわ。やられたなぁって気がしました。言葉もひとつひとつとても綺麗。ふと妹背の桜など、思い出しちゃいましたよ。幽玄に漂う秘めた恋、ですね。
梅の花の匂いが似合います。私も実は桜より梅が愛おしい気がして、本家本元の「花」は梅なんだからって主張しているのですけれど、桜が咲くとやっぱりウキウキしちゃう。やっぱりDNAがざわめくのかしら? 梅はウキウキって感じじゃないですものね。でもあのまだ寒い宵闇の中に漂う香りは、なんとも言えません。彩里花の叶わぬ恋にぴったり合いそう。

で、これって、あの、実は彩里花が・……ってことなんでしょうか。だって、作者が意地悪としたら、それしかないですよね・……ふ~ん、そうかぁ。あぁ、TOM-Fさんの世界だぁ、と一人納得しています。
え? 最終回? 何をおっしゃるのやら……

1118:あらぁ by 八少女 夕 on 2016/01/28 at 07:32:05 (コメント編集)

こんばんは。

まぁ、TOM-Fさんらしさ全開ですね。
あのTwitter小説は、こういうことだったのですね。
優しくて、美しくして、それからどこか哀しい。
どこもかしこも愛に溢れているのに、甘さが最小限に抑えられているのは、梅という花に似つかわしいと思います。

そうか彩里花……もしかして、これはあの元神父さんを好きな女の子どころではない禁断の……。でも、こういう人がいいなら、そこらへんの若い兄ちゃんとかじゃ、相手にしてもらえないんだろうなあ(遠い目)

で、これへのお返しですか……。なんというハードルの高さ……。しばらく悩ませてくださいませ。

1119: by けい on 2016/01/28 at 17:59:22

素敵だわぁ・・・(*u_u)
梅の香りが漂ってまいります・・・
バックグラウンドは軍隊というちょっと無骨な感じなのに、このひとときだけはものすごく優しい。

一年待つの、お互いに長いでしょうに。
TOM-Fさん。これはホントに反則です。この読後感を、どこに持って行ったら良いのでしょう。
TOM-Fさんにぶつける?意地悪とか自称してないで、何とかお願いしますよ。

百人一首はラブソングばかりでホントやられる・・・

1120:Re: うわ。 by TOM-F@管理人 on 2016/01/28 at 19:59:59 (コメント編集)

≫大海彩洋さん

うわぁ、しみじみと読んでくださったんですね。
嬉しいような、恥ずかしいような。
物を書こうとするといつも、ほんとうに言葉を知らないよなと思ってしまいます。大海彩洋さんの言葉の海には、とうてい敵いません。もっと勉強しないと……。
でも褒めていただいたから、気を良くしています。単純なヤツなので(笑)

梅は、花もかわいいですけど、香りがいいですよね。
桜は時期的なものあって、ほんとうに心が浮き立つというか、乱されるというか。梅はまだ寒いうちに咲き始めるので、凛としてて落ち着く感じがします。
って、彩花里、叶わない恋って……いやそんな、けして禁断のとか、ほらだって全年齢対象だし。あうあう(大汗)

次回、しれっと違う話が書けるかどうか……。
でも頑張ります。

コメント、ありがとうございました。

1121:Re: あらぁ by TOM-F@管理人 on 2016/01/28 at 20:48:14 (コメント編集)

≫八少女夕さん

あのTwitter小説、こんなお話の伏線でした。
うわぁ、すごく褒めていただいて、嬉しいです。
そうなんですよ、みんな優しい人ばっかりなので、甘々なお話になっちゃうなぁと思っていました。で、梅の花の控えめな感じを想像しながら、抑え気味に書きました。なんとかその雰囲気が出せていたようで、安心しました。

あ、禁断……まさか、そんな、八少女夕さんまで……全年齢対象ですってば(あたふた)
それはともかく、彩花里も渋い好みですねぇ。まあ、花心流の家元は、歴代独身ですからね。血はつながっていなくても、しっかりそういう部分は受け継いでいるようです(笑)

それと、今回のscriviamo! は、ほんとに無茶振りで、すみません。八少女夕さん、どんな悪球…失礼、剛速球でも打ち返しているので、安心して投げ込んでます。ごゆっくり悩んで、じゃなくてお考えになってください。楽しみにしています。

コメント、ありがとうございました。

1122:Re: タイトルなし by TOM-F@管理人 on 2016/01/28 at 21:01:42 (コメント編集)

≫けいさん

皆さん過分なお褒めをいただくので、すごく嬉しいです。
梅の香り、感じていただけましたか。よかったです。
章仁の職業は、いろいろ悩みましたが、命令で動かなくてはいけなくて、選択の自由はなくて、長期間にわたって帰ってこれない、というと軍……自衛隊くらいかなぁと。
優しさとか穏やかな感じを出せて、よかったです。

一年に一回、待つと長いですからね。
すみません、ほんとこれ自分に対しても反則攻撃になっちゃてまして、次話をどうしようか困っています。まあ自業自得ですけど。
和歌って、文字数が少ないのに、いろいろと深いですよね。ぐっとくる歌、多いですし。
かないませんね、ほんと。

コメント、ありがとうございました。

1123:やれやれ・・・ by 山西 サキ on 2016/01/28 at 22:25:46 (コメント編集)

TOM-Fさんの二面性を楽しませていただきました。
そこここに日本語の持つ美しさを感る文章でした。
そしてこれはこの間出てきたあのお餅ですね。色づいた中身が透けて見え、牛蒡のほろ苦さが隠れていて、実に味わい深いお菓子になっていました。
仲のよい3人組、上手くいかない茜の恋、失踪、出産、このままストレートに読み込んだままの人眼関係がサキにはなんとなく納得できるのですが。え?作者は意地悪なんですかぁ?これではもう分からないですね。
でもこのお話の段階ではサキはとりあえずそう思っておくことにします。
ままならない自衛官の仕事。物静かに見える章仁。どんな思いでここに来ているのだろう?
「もう、いいのよ」と言った彩花里の言葉は誰が言わせたのか。
「私を許してくれるのか」と言った章仁の言葉は誰に言ったのか。
「来年も、その次の年も、かならずいらしてください」と言った彩花里はどういう気持ちだったのか。
ゆっくり考えさせていただきます。

1124:Re: やれやれ・・・ by TOM-F@管理人 on 2016/01/29 at 23:50:37 (コメント編集)

≫山西サキさん

日本語の美しさ、なんとか出したいと思っているので、そんなふうに感じてもらえたら嬉しいですね。頑張った甲斐があるというものです。
はい、ツィッター小説にとりあげた、あの和菓子です。優しい感じですが、ゴボウのほろ苦さがアクセントになっていて、面白いお菓子です。

人間関係はたぶん、山西サキさんのご想像どおりだと思います。皆さんに迷っていただこうか、などと不遜なことを考えたのですが……。見え見えだったようで(笑)
章仁は、仕事と私生活の板挟み状態で、真面目で優しいけど、相手の気持ちに甘えて引っ張ってしまうずるさもあって。まあ、普通の人間ですね。
あの会話に込められたそれぞれの人物の気持ち、あれこれと想像して楽しんでいただけたら嬉しいです。
ひとつだけ言えるのは、彩花里の春は、まだまだ遠そうです……そこが一番の意地悪だったりして(爆)

コメント、ありがとうございました。

1141: by canaria on 2016/03/11 at 09:28:02

こちらでは初めましてこんにちは、canariaです。
このたびは拙ブログの企画に素敵な作品でご参加
くださり誠にありがとうございました。

以前からTOM-Fさんのお名前は多方で
おみかけしておりまして、
残されたコメントなどからも非常に綺麗な文章を
書かれる方だなあと思っていたのですが、
やはり書かれる作品も流麗なもので改めてすごいなと
思いました。

なんでしょう、なんでしょうかね、
こう、わたしが何をいっても無粋になっちゃう
気がするのですが、艶やかな、ともすれば
原色に近い味わいの感情を、けぶる霧越しに
覗いてるような。

ここは、敢えて登場人物の関係を推測せずに
心にしまっておきたいとおもいます。
禁断の……かもしれないし、そうじゃないかもしれない、
ゆっくりお餅を頂いていて、何か中身が透けてみえるんだけど、
中身は敢えて詮索しない。
そんな「粋」と「秘匿」がこの作品にはぴったりだと
思いました!

 

1142:Re: タイトルなし by TOM-F@管理人 on 2016/03/12 at 18:02:29 (コメント編集)

≫canariaさん

はじめまして、ようこそCourt Café へ。
こちらこそ、楽しそうな企画に参加させてもらえて、嬉しく思っています。他の参加者の皆さんのような活発な交流はできないかもしれませんが、皆さんの作品に触れることで世界が広がればいいなと思っています。

拙作にお目通しいただいたようで、ありがとうございます。
canariaさんのおっしゃる通り、この作品は、すべてを書き切らずに余韻とか余白といったものを残すように心がけています。登場人物たちの関係や心情について、読み手の方がいろいろと想像を膨らませて楽しんでいただけたらいいな、と思っています。ですので、そのような雰囲気を感じてくださったとしたら、とても嬉しいことです。
過分なお褒めの言葉ですが、執筆するためのエネルギーをいただきました。これからも、よろしくお願いします。

コメント、ありがとうございました。

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