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GHOST IN THE SHELL ARISE


『攻殻機動隊 ARISE』(こうかくきどうたい アライズ)は、士郎正宗の漫画『攻殻機動隊』を原作とした日本の劇場用アニメ映画だ。

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 4話構成で、2013年6月から2014年9月までに順次公開された。各話には「border:1」~「border:4」のナンバリングとともに、「GHOST ○○○」という副題がついている。この作品では、精神や魂のことを「GHOST」と呼んでいるため、それを副題にもってきたようだ。

 アニメーション制作はProduction I.G 9課となっている。「9課」というのは、本作にも登場し、将来にヒロインたちが所属することになる国家公安局のセクションの名前だ。
『攻殻機動隊』シリーズは、本作を含めて今までに3回アニメーション化されている。押井学による劇場用映画が2本、テレビアニメのS.A.Cシリーズ、そして最新作のARISEシリーズというラインナップだ。
 本作では、シリーズを通してのヒロインである草薙素子(くさなぎもとこ)が、公安9課に所属する前の出来事が描かれている。

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 アニメーションは、今時の作画レベルが確保されていて美麗だった。
 音楽はあまり印象に残らないが、シーンに合った仕事をしていると感じた。ただ、オープニングとエンディングの選曲だけは、どうにもいただけない。作品は硬派なものだが、そのイメージとは合わない軽い曲調で違和感があった。
 キャラクターは、みんな「濃い」連中ばかりだが、その中でも目だっていたのが、通称「ロジコマ」というヒロインの相棒メカだ。声優の沢城みゆきの怪演っぷりも手伝って、存在感が大きい。ヒロインを食ってしまっているのではないか、と思った。

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 この作品を見終えた感想は、一言で言うと「難解」だった。
 各話50分程度の長さだが、いろんな要素を詰め込んでいるうえに、ストーリーが二転三転するため、なにが起きているのかこちらの理解が追いつかないままで、事件が解決して物語が終わってしまう。

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 設定の複雑さも、それに追い討ちをかけている。国家や国際企業を交えた陰謀と、それに関係する人々を描いた物語だが、陰謀を企てる者、それを暴こうとする者、それに乗じる者がいて、誰と誰が敵同士で味方同士なのかがエンディング直前まで判然としない。

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 物語の背景や専門用語などの説明も、潔いほどになされないので、シリーズ初見の人にはなにがなんだかさっぱりわからないだろう。

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 また、このシリーズの登場人物は、ほとんどがサイボーグ化された身体で、ネットワークで繋がった「電脳」と呼ばれる脳を持っているという設定がなされている。

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 そのため、コンピュータウィルスなどによって記憶や現実が操作されてしまい、そのために作品中で何が現実で何が虚構なのかが曖昧になってしまうという特徴がある。この作品では、その特徴を演出に多用しているため、観ているこちらまで振り回されてしまう。
 そんなこんなで、シリーズをある程度知っている私でも、正直に言うと、一回目の鑑賞ではまったく訳がわからなかった。DVDで繰り返し観られたので良かったが、劇場だったらどうしようもなかったと思う。
 ジェットコースターのように進むストーリーでも、台詞の意味や物語の理解ができる人向けの敷居の高い作品だと思う。

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コメント
742:クールです。 by 山西 サキ on 2014/11/12 at 21:58:29 (コメント編集)

『攻殻機動隊 ARISE』ご覧になりましたか。サキはまだ「border:2」までしか見ていないんですが、もう虜になっています。
なかなか先がレンタルしてきてくれないんですよ。
サキは映画2本とDVDの2シリーズを見ていますが、(多分これで全部かな?)とても気に入っています。
軽いノリのいいかげんなものもありますが、それはそれで面白いですし。

でも確かにARISEは難解ですね。
非常にクールで緻密で格好いいです。
ヨウコもこういう風に書ければいいのですけれど。
充分に設定は把握しているはずですが、1回見ただけでは内容の把握は無理でしたね。操作された記憶と現実のギャップが、わかっていても区別できないです。
2回ぐらい見てようやく内容がわかり始めると言うところでしょうか?
素子や他のメンバーもも微妙に設定が変わっているようですし、このお話、設定の骨格はこれまでのものを踏襲していますが、ほとんど別のストーリーとして考えた方が良いのかもしれませんね。
先!「border:3」早くレンタルしてきてね!

743:Re: クールです。 by TOM-F@管理人 on 2014/11/14 at 09:02:07 (コメント編集)

> 山西サキさん

ARISEは、border:2がいちばんわかりやすくて、面白かったですね。border:3以降は未見とのことですので、見てのお楽しみということで。私は、border:4がいちばん気に入りました。
オープニングやエンディングは、クールでスタイリッシュな演出ですよね。中身はハードボイルドですけど(笑)
アニメーションの出来はいいですよね。声優さんもいい仕事してるし(とくにロジコマの沢城みゆきさん)
ほんとうに視聴が難しい作品ですから、DVDでじっくりと観るのがいいと思います。

たしかに、素子は女性エージェントのひとつの理想形ですね。あんなふうに活躍させられたら、書いていて楽しいだろうなと思います。ヨウコも、救出ミッションがんばってますよね。応援してますよ。

コメント、ありがとうございました。

744:原作自体も難解ですからね by miss.key on 2014/11/16 at 01:02:46 (コメント編集)

当作品はまだ見ていませんが、とにかく癖のある作品なので好き嫌いも分かれそうですね。小ネタてんこ盛りが好きな人には面白いと思うのですが。

745:Re: 原作自体も難解ですからね by TOM-F@管理人 on 2014/11/17 at 19:41:37 (コメント編集)

> miss.keyさん

たしかに、クセはありますね。ただ、このARISEシリーズは、押井守のシリーズに比べると、派手なアクションやドンパチも多く、すこし敷居は低いと思いました。
ただ、ポンポンと提示される情報をどんどん処理して理解していかないと、すぐに置いてきぼりを食います。
難度の高い作品には違いないですね(笑)

コメント、ありがとうございました。

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