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『花心一会』 第四会 「その、花の色のうつろいに」

 『花心一会』

 ひとりの客のために、一度きりの花を活ける、「花一会」。その奥義を持つ華道・花心流の若き家元と、その客人たちとの交流を描くスイート系ヒーリングノベル。

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     【素材画像】syuni ( Illust AC )

 第四会「その、花の色のうつろいに」

 鎌倉の古寺に訪れた彩花里は、アジサイの咲く参道に立ち尽くす若い男を見かける。その様子が気になって声をかけようとした彩花里の目前で、男は意外な行動を起こす。
 アジサイの花に向けられた、男の想いは……。

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      月刊・Stella(ステルラ)7月号参加 小説・短編 Stella.jpg


そろそろネタ切れかと思いましたが……この写真を見ていて、ふいにひとつの物語が浮かんできました。

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この写真は、鎌倉でも屈指のアジサイの名所として知られている、成就院というお寺です(もちろん、小説とは一切関係はありません)
雨に濡れた参道とアジサイの彼方に、由比ガ浜が見渡せるすばらしいロケーションですよね。

で、出来上がったのが今回のお話です。

……
あ~、もう。
「恥ずかしい」という気持ちは、箱根の東に忘れてきちゃったみたいですね。

さて、今回のオマケ話です。

このお話のネタになっているアジサイですが、漢字の「紫陽花」は、カキツバタの「杜若」に続いて、またまた誤用なのだそうです。
本来の「紫陽花」は、唐の詩人である白居易がライラックに命名した漢字なのに、平安時代の人がアジサイにこの漢字を当てたために、後世にそのように伝わったのだということです。う~、そんなのばっかりだ(笑)

それと、アジサイの花弁のように見える部分は、じつは花のがくに当るもので、ほんとうの花は真ん中の白い小さな部分なのだそうです。ガクアジサイが、わかりやすいですよね。

   140702-002.jpg

そんな、アジサイの花言葉ですが、作中にも語られていたとおり「移り気」「浮気」です。うっは~。これからデートでアジサイを見に行く人は、花言葉を会話のネタにしないようにしましょうね(笑)
ですが、じつは、もうひとつあるのです。「移り気」「浮気」とは正反対の意味にもとれるその言葉は、「辛抱強い愛情」です。
はたして今回のお話、どちらがテーマだったのでしょうね。
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コメント
622: by 八少女 夕 on 2014/07/03 at 04:53:28 (コメント編集)

ちょうど先ほど休暇中の大家さんの水やりで、あじさいに水やってきました。本当にものすごく水を必要とするだけでなく、繊細で難しい花なんですよね。スイスの土はアルカリ性が強いのか、ピンクが多いです。

でも、いくらつらい目に遭ったからって、紫陽花にあたらなくてもいいのに。悲しくてやりきれなかったんでしょうかね。花の色が変わるように、心も晴れやかに変わっていくといいんですけれど。

ところで、彩花里の傘は蛇の目なのですね。風流だわ〜。ここまでちゃんと和装にできるのって憧れます。

次回も楽しみにしています。

623:Re: タイトルなし by TOM-F@管理人 on 2014/07/03 at 21:25:07 (コメント編集)

> 八少女夕さん

アジサイの学名「ハイドランジア」は、「水の器」ですからね。
色の変化の秘密は、アジサイに含まれるアントシアニンと、土中のアルミニウムの化学変化だとかいわれていますが……アルカリ性の土地でピンクになるとか、さすがによくご存じですね。

貴樹は、ため込む性格という設定でして、相手には何も言えず、アジサイに当たるしかなかったんでしょう。彩花里に優しくしてもらって、また女性を信じることにしようと思ったという、わりとしょうもない男です。

> ところで、彩花里の傘は蛇の目なのですね。風流だわ〜。ここまでちゃんと和装にできるのって憧れます。

着物に似合うのは、やはり和傘で蛇の目かなぁと思いまして。
和装って、実際にはいろいろとしきたりや決まり事があって、難しいですよね。でも、せっかくだから勉強も兼ねて、とことん和装にこだわってみようと思っています。

コメント、ありがとうございました。

624:遅くなりました~ by 山西 サキ on 2014/07/04 at 20:20:27 (コメント編集)

アジサイできましたか!ちょうど季節ですし良い題材ですね。TOM-Fさんはアジサイに何か思い入れがあるのでしょうか?一度お題でアジサイを頂戴したことがありましたね。
「移り気」とか「浮気」とか。あまり良い花言葉が当てられてなくてちょっと可哀想になった記憶があります。
貴樹は常識をわきまえた静かな男のように描かれていますから、こんな無謀な行為に出るということはよほど腹に据えかねたんでしょう。或いは盲目的に愛してしまったんでしょうね。雨の中で長時間ずっと立っていたんですものね。お相手はどんな人なんだろう?
サキはよけいなお節介で、2人は我を失うほど愛し合い、そして相当な事情があって別れざるを得なかったんじゃないかな……などど想像してしまいました。
彩花里の生け花、素敵でした。この場合花言葉はやはり「辛抱強い愛情」ですね。
初めて聞きましたが、これでアジサイの見方が少し変わったかもしれません。
貴樹に対して何らかの救いになったんだろうなと思います。
どんな気持ちで参道を下っていったんだろう。「鈍い輝きを返す海が広がっていた」お、風景を想像してしまいます。
鎌倉は行ったことないんですけど……。

625:Re: 遅くなりました~ by TOM-F@管理人 on 2014/07/06 at 00:04:37 (コメント編集)

> 山西サキさん

あ、そういえば、去年も今頃のブログ記事でアジサイを取り上げたような気が……。
神戸市の市民の花だし、子どもの頃から馴染みが深いですからね。
ほんと、アジサイの花言葉はかわいそうですよね。どっちかというと、「淡い恋心」くらいのイメージがあったんですが。

貴樹は、大人しくてナイーブな男です。なので、いろんなことを自分の内部に溜め込んでしまうんですね。で、思いつめたあげき、暴発しちゃう。お相手も、「また一緒にアジサイを見にこようね」なんて約束をするような、可愛らしい女性だったようです(なぜ他人事?)
ですが、恋愛ではいろんな事情がありますから、必ずしもうまくいくとは限らない。お別れしちゃうことも、あるわけです。

> 彩花里の生け花、素敵でした。この場合花言葉はやはり「辛抱強い愛情」ですね。

そうですね、彩花里は我慢強い子ですから、愛情もそういう志向があるかもしれません。
貴樹にとっては、この出来事はあきらかに「救い」になりましたね。たぶん、また普通に恋愛とかすると思いますよ。

記事に載せた写真を見ていて、このお話を思いつきましたので、風景を想像していただけたのなら嬉しいです。鎌倉~湘南は、いつ行ってもとてもいいところですよ。ぜひ一度、お出かけくださいね。

コメント、ありがとうございました。

636:遅くなりました by 大海彩洋 on 2014/07/23 at 01:31:49 (コメント編集)

おぉ。紫陽花ですね。
鎌倉の紫陽花、有名ですし、一度は見に行ってみたいのですが、なかなかチャンスがありません。花はやっぱり時期を上手く合わせて見に行くのが難しいです。紫陽花のように比較的長く花を咲かせるものであっても。
たしか、明月院というお寺の紫陽花はすごいブルーなんですよね。ものすごく気合の入った土の管理をしているのだと、テレビで言っていました。
うちの紫陽花は一株でも色んな色のまだらで咲いていますが……移り気というよりも、手入れが雑???

彩花里の優しさがこうやっていつも誰かに寄り添う、素敵な作品群ですね。彼女自身が花以外に恋をする日が来るのかしら。それとも、もうすでに秘めた恋がある? そんなことがちょっと気になったのでした。
彩花里の贈った花、素敵なブルーの紫陽花になったらいいなぁと思いました。そう、貴樹の未来もちょっぴり気になりました。
また素敵な花の物語、お待ちしています。

637:Re: 遅くなりました by TOM-F@管理人 on 2014/07/24 at 20:42:26 (コメント編集)

> 大海彩洋さん

鎌倉には、紫陽花の名所が多いですね。
まあ、関西にも超有名な三室戸寺とかありますが、舞台が首都圏なので、今回は鎌倉を選びました。
白状しますと、紫陽花の時期にいったことがないので、写真などのイメージだけで書いちゃったんですけどね。
紫陽花はたしかに土の性質で色が変わるらしいのですが、花期の初めと終わりでも色が変わったり、同じ場所でも違う色の花が咲いたりと、気まぐれ(?)なところもあるようですね。

> 彩花里の優しさがこうやっていつも誰かに寄り添う、素敵な作品群ですね。彼女自身が花以外に恋をする日が来るのかしら。それとも、もうすでに秘めた恋がある? そんなことがちょっと気になったのでした。

ありがとうございます。ちょっとストレートすぎて、恥ずかしい作品でもあるのですが、がんばって書いていきたいと思っています。
彩花里は、いわゆるヒロインではないので、彼女自身のお話はかなり薄い内容になると思います。まあ、いちおう、いろいろな設定は考えてありますが、それを書くかどうかはまだわかりません。

コメント、ありがとうございました。

911: by けい on 2015/06/16 at 18:06:18

なんか、実はタイムリーかも(?)
鎌倉は大好きで毎年お正月に行っていた時期もありました。
なので、アジサイははずしていて・・・(-_-;)

アジサイはやはり雨の中でカタツムリと一緒にいるのが良いなあ。
童話の世界に行きそうだ・・・
いやいや、彩花里さんの粋な計らいに今回もやられましたあ。
すごいなあ、毎回、そう来るのかと20へえです(←古~~><)
人に何かしてあげたいと思っても、なかなかこうはできません。素敵です。
もう、このシリーズのとりこ状態(^^;)

913:Re: タイトルなし by TOM-F@管理人 on 2015/06/17 at 17:59:49 (コメント編集)

≫けいさん

じつは私も、アジサイの頃の鎌倉には、行ったことがありません。見てきたようなことを書いていますが、ぜんぶネット情報です(爆)
アジサイの花って、なんかすごく惹かれるんですよね。街角で雨に濡れているのを見ると、あ~かわいいって思ってしまいます。
お、20へえ、頂きました。よしっ(←何が?)
おっさんばかり出てくるこのシリーズで、珍しくお年頃の男性が登場します。彩花里、せっかくだから、もっと自分を売り込めばいいのにね(笑)

うわぁ、すごいお褒めの言葉。ほんとうに、嬉しいです。
続きを書こうかどうか、ちょっと迷っていたのですが、やはり頑張って書こうかなと思いました。
コメント、ありがとうございました。

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