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『花心一会』 第三会「その、花に託したものは」

 『花心一会』

 ひとりの客のために、一度きりの花を活ける、「花一会」。その奥義を持つ華道・花心流の若き家元と、その客人たちとの交流を描くスイート系ヒーリングノベル。

        KSIE-IMG00.jpg
     【素材画像】syuni ( Illust AC )

 第三会「その、花に託したものは」

 美術館の特別展に合わせた生花を依頼された彩花里は、そこで伯父と伯母に再会する。仲が良いように見えた伯母夫婦だったが……。

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      月刊・Stella(ステルラ)6月号参加 小説・短編 Stella.jpg


はい、歳時記と小説のハイブリッド作品の三話目です。
ああ、書いてしまった。ううっ、歯が浮く、背中がぞわぞわする……誰かに「恥ずかしい小説、禁止」とか言われそうだ(笑)

先週のブログにアップした、根津美術館の庭園と、

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国宝の尾形光琳作『燕子花図屏風』をさっそく使いました。

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描写に自信がないので、この写真でイメージを掴んでくださいませ。
それと、今回は、彩花里の身内が登場します。いずれ、伏線の回収に絡んでくる人たちです。乞うご期待。


さて、どうでもいいオマケ話です。

このお話のテーマになっているカキツバタですが、漢字の「杜若」と「燕子花」は、いずれも当て字や誤用なのだそうです。
では、ほんとうならどう書くのか。
万葉集に見えるのは「垣津幡」や「加古都幡多」です。伊勢物語では「かきつはた」の折句になってしまっているし。う~ん。
本作では、固有名詞を除いて「杜若」と表記しています。最後までひらがな、カタカナ、漢字で悩みましたが、結局「杜若」と書くことにしました。
いやまあ、ほんとにどうでもいいお話ですね。
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コメント
596:へええ by 八少女 夕 on 2014/05/29 at 06:33:41 (コメント編集)

きれいに青紫に染まるのですね。知りませんでした。
いろいろ勉強になるなあ。

歳を重ねても、お互いの心を大切にする、素敵なお二人ですね。ちょっとうらやましい!

あ、今回のメッセージですが、彩花里はもちろん、教養の高い伯父夫妻もすぐにわかったようですが、古文にあまり興味のない読者にはもう少し説明しないと難しいかもしれません。杜若(誤用なんだ……)で布を染めて恋人を待っている大伴家持の歌を踏まえてのお話ですよね? それとも、最近は国語の教科書にあの歌が載っているのかしら?

597:Re: へええ by TOM-F@管理人 on 2014/05/29 at 23:55:23 (コメント編集)

> 八少女夕さん

> きれいに青紫に染まるのですね。知りませんでした。
そうらしいのです。じつは、私も調べて知ったことなんですけどね(笑)

こういうご夫妻って、いいですよね(って自分で言うか) なんか、憧れてしまいます。

この作品では、潔く省くところは省いています。が……、今回はちょっとやりすぎました、というか、失敗しました。あれじゃ、なんで雄一郎がやってきたのか、まったくわかりませんよね。他にも、書き込みの足りない部分もありますので、微調整してみます。
こういうところ、書いた本人では気づかないことが多いので、ご意見、とてもありがたいです。
これからも、気づかれたことがありましたら、ご指摘くださいね。
コメント、ありがとうございました。

598:こんばんは。 by 山西 サキ on 2014/05/30 at 22:41:47 (コメント編集)

やっぱり緻密ですね。
そして美しい物語の流れの中に綺麗に組み込まれています。
TOM-Fさんのあの美術館の訪問は、このお話しのセッティングの為だったのかな。
“ジムノペディ”そうですね、あのリズムはこれに通じるところもあるような気がしますね。このリズムを持った音、絵、これを作ることができるのは、やっぱり天才、だけなのかもしれません。何気ない奇跡ですね。きっと。
草木染めの技法はどこから思いつかれたのでしょうか?これでハンカチを青紫に染められることはもちろん知識にないですし、雄一郎に思いを伝えられることも予想には入りません。
夕さんとTOM-Fさんのコメントを読んで推測するだけです。
先にも聞いてみましたが、彼もそういう方面には疎いですからねぇ。
今回の2人のような関係はサキには書けない関係なので、お互いに会話を交わさなくてもわかり合える関係はとても羨ましいです。

599:Re: こんばんは。 by TOM-F@管理人 on 2014/06/02 at 17:56:26 (コメント編集)

> 山西サキさん

コメントの返信が遅くなり、申し訳ありません。

読んでいただいて、ありがとうございました。
短い作品ですので、いろいろ詰め込んでいます。緻密だと感じていただけて、嬉しいです。
あのロケハンは、もろにこのお話のためですね。それと、これから先のお話にも活かしたいと思っています。
あの絵を眺めていたら、「あ、これ楽譜だ」と思いまして、浮かんだメロディが「ジムノペディ」でした。どちらもシンプルな作品なのに、見ている(聴いている)側のイメージ力が試されているような気がします。
杜若の花での草木染は、古来、万葉集の時代から行われていた風習だそうです。たしか、植物学者の牧野富太郎氏も、試してみたら上手く行った、というようなことを書いていたと思います。ただ、あれで雄一郎になにが伝わったのかについては、もうすこし記述を加えないといけない部分だと思います。いずれ、手を入れようと思っています。
そうですね、長年連れ添った者同士だから通じるものがある、のだと思います。もちろん綺麗ごとですが、この作品はそういうことを書いていきいたいと思っています。
コメント、ありがとうございました。

606:うん by 大海彩洋 on 2014/06/08 at 14:48:55 (コメント編集)

確かに今回は少し難しかったかも……
というのか、内容はシンプルなのに、奥深い。故事(和歌)を踏まえた奥行があって、きっと少し古い時代ならば教養で当然わからなくちゃ、って話なんでしょうねぇ。
知らなかったらうわべだけを見て、深いところは読み飛ばしてスルーしてしまいそうで、もったいないかも。
でも、これは本当にTOM-Fさんらしい構成だなぁ。
ストレートな内容の中に捻り。個人的には好きです。

それにしても、彩花里の造形がすっかり定着していい感じになってきましたね。少しずつ彼女の魅力がにじみ出てくる感じ……次作も楽しみです。

607:Re: うん by TOM-F@管理人 on 2014/06/09 at 18:45:50

> 大海彩洋さん

気に入っていただけて、ほっとしています。
仰るとおり、クエスチョンマーク乱舞という読者さんが多いと思います。これは私の悪いクセなんですが、雰囲気過剰で説明過小なんですよね。というか、説明が下手なんです。
「花心一会」は、とくにその傾向が強い作品になると思います。とにかく、よくわからなくても雰囲気を楽しんでいただければいいかなという感じです。というか、ほんとに教養がある人が読んだら、笑止千万な内容なんだろうなという気がします。
もし、トンデモナイ誤解とかありましたら、内緒で教えて下さいね(あつかましいお願い)

彩花里は、主人公と言っていいのかどうか微妙なんですが、それなりに魅力のある女性としては描きたいとおもっていますので、魅力が感じられると言っていただけて嬉しいです。

コメント、ありがとうございました。

907: by けい on 2015/06/15 at 18:46:54

素敵な伯父様伯母様の仲を取り持っちゃうなんて、彩花里さん、なんと粋な。
お花、語るなあ・・・その色も、語るんだなあ・・・しみじみぃ・・・

物語はとても静かなのだけれども、大きなうねりがあって、大きく動いているところが良いですねえ。
花に託す思い。素敵なお話でした^^

912:Re: タイトルなし by TOM-F@管理人 on 2015/06/17 at 17:58:54 (コメント編集)

≫けいさん

彩花里から見れば、この伯父と伯母は、燃えるような恋愛の末に結ばれて今も仲睦まじいという、理想的なカップルなんですよね。だから、やはり二人の心は通い合っていてほしいわけです。
万葉集のころ、杜若の花で染めた布は、妻が夫に贈るものだったようです。羽津雄一郎は、美術館の館長なんて仕事をずっとやっている人なので、ああいう方法でもわかってくれるだろうという、願いみたいなものもあって、賭けに出たのです。
ああ、でも、いま読み返すと、けっこう恥ずかしいわ、これ。

コメント、ありがとうございました。

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